リモートワークでパフォーマンスレベルを下げないために。
どうもです。市川です。
先日、テレワーク(リモート業務)についての相談を受けまして、私なりの見解をお話させて頂いたのですが…
その後、ビックリするぐらい効率化出来た!
スタッフの反応も上々。
とのお礼の連絡を頂けました。
文章でまとめると、そこそこの長話になるのですが、コロナ禍における現在で参考になる部分があるかもしれない。と思ったので綴ります。
はじめに(市川はリモートのベテラン)
2007年 私が27歳の頃、自分の会社を立ち上げました。
コンサルティング業務やWEBスクール(現在でいうところのオンラインサロン)の運営を生業にしていた会社なのですが…
この会社は、当時では非常に珍しく、社員さんの出社義務はありませんでした。
(今でいうテレワークですね。)
全員が自宅勤務。
その上、就業時間の明確な規制もありませんでした。
スタッフさん達と実際に顔を合わせるのは2ヶ月に1回程度。
定例ミーティング&飲み会を開く。(朝まで)
約15年前ですからね。
関係各所からは異端な会社と呼ばれていました。
今となって言える事は『最先端』の会社だった訳ですけどね。
なぜ?そんなカタチの会社になったのか?
理由は非常にシンプル。
全員、近くに住んでなかったから。(笑)
岩手、千葉、東京、愛知、奈良、広島、沖縄。
これが、当時のスタッフさん達のお住まいです。
(ほぼ、全員ネットを介しての出会いです。)
そんで、会社の所在地と私の住まいが埼玉。
うん。通えないよね。
という訳で、必然的にリモートワークの会社が出来上がった次第です。
それでも年商は2~3億円ぐらいありましたし、当時運営していたオンラインサロン(月額1万円)は、1300名以上の会員さんが在籍してくれていました。
そして、個人事業主として活動している現在でも私の仕事はネット回線を介して行っています。
会社を作る前からですから、私のリモート業務歴は15年以上にもなります。
うん。だいぶベテランだという事がご理解頂けると思います。
円滑なリモート業務を行うには?
前フリが終わったところで、ここからが私が実際にアドバイスをした内容です。
※業務内容やジャンルによって、適応しない場合があるかもしれませんが、そこは予めご了承ください。
全体会議は20分で終わらせる。
全体会議は短くスパッと終わらせた方が、スタッフさん達の作業時間も増えるし、せっかく自宅で仕事をしているスタッフさん達のサボる時間も確保してあげられます。
毎日やる必要もなかったので、週2回ぐらいの開催だったと記憶しています。
全体会議で行う事は主に「進捗報告」です。
スタッフさん達の業務がどういう状況になっているか?を全員で把握するためのミーティングにしていました。
それ以外の話は個別にしたら良いと思いますし、実際に私はそうしていました。
重要なのは、全員が確認できる「備忘録」を取る書記担当を1人決める事。
当時はWordやテキストファイルを使って、ミーティング後に全員に添付するカタチを取っていましたが、現在であればGoogleドキュメントなど便利なツールがあります。
Googleドキュメント
これを使っておけば、全員がリアルタイムで確認が出来るし、全員が書き込む事も出来ます。
言ったって、リモート会議の参加者って5~6人程度ですよね?
20名~30名が参加するリモート会議をやっているようなら、根本が間違ってます。
もし、大人数の会議を行っているのであれば、その改善からやってみてください。
人員を分割して10名以下のグループを作った方が、1人1人のタスク管理もし易いですし、グループ全員で全員の進捗が把握できるようになるはずです。
顔出しなんぞ要らん!
なんか多くの人達がリモート会議のカタチ(スタイル)にこだわっている感がありますが、顔出す必要ってありますかね?
その昔、私達もやってみましたよ。
でも、私はカメラ前に犬のぬいぐるみを置いていたし、女性スタッフは首から下しか映さない状態になっていました。
っていうか、みんな資料見ながらミーティングするし、必然的に目線合ってないし…
かなり早い段階で「WEBカメラ要らねーな。」って結論に達し、私はWEBカメラの前にぬいぐるみを置いた訳です。
そもそも、全体会議短いし、そのために着替えてもらったり、お化粧してもらう必要もないですしね。
当時はZoomみたいなツールが無かったので、お金出して開発してもらいました。
ほぼ、Zoomみたいな会議通話システムを…
なぜ?そのシステムを事業化し、今、それを所有していなかったのか?
本当に悔やまれる部分ではありますが「顔出しいらねー」という結論が早々と出てしまったので、そのシステム自体、私達が使わなくなりましたからね。。。
本当に悔やまれます。
早すぎた。。。
タスクの振り分けと指示と確認
グループには、必ずリーダーが存在します。
部署であれば部長さんが存在していると思いますし、課であれば課長さんが存在している。
実は、リモートはこの役職の人達が一番大変です。
リーダーがサボったら、リモート業務は上手く回りません。
これは、当時、私のメンターさんから常々言われ続けました。
「お前がサボるな」と。
という訳で、全体会議で進捗確認とタスク管理がスパッとが終わった後は、スタッフさん1人1人と個別に対応を行っていました。
スタッフさんの個別対応の時間の方が、全体会議より長く、1人平均40~50分程度は、最低でもかかっていたと思います。
当時、7名のスタッフさんがいましたからね。
時間の計算をして頂ければ、かなりの時間になっている事はお分かり頂けるはずです。
個別対応の前半は2択で回答させてあげる。
私がスタッフさんの個別対応で意識した事は、出来る限り2択で回答できるように質問をしてあげる事でした。
- 〇〇の件、ここまでは終わってる?
- 何か問題生じてる?
- という事は、15:00には終わる?
- 来週以降、これをやってもらいたいのだが出来る?
だいぶざっくりの表現になってしまいますが、イメージとしてはこんな風に、基本2択で回答できる質問で個人の進捗を把握をするようにしていました。
こうする事で会話のテンポが作れるし、スタッフさんの緊張もほぐれてきます。
その後、そのスタッフさんの担当業務の問題点や悩み事を個別に聞いたりして、修正改善点を提案していく。
HP作成担当の人であれば、文言の見直しやデザインのすり合わせ。
お客さんのサポート担当の人であれば、どんな質問が来ているか?どう回答するべきか?などなど。
こんな風に、個別対応を繰り返し、スタッフさんのテンションとご機嫌を伺いながら、タスクの調整を行っていました。
時間で区切らない、タスクで区切る。
まあ、これは、現在の普通の会社では難しいと思いますが、私は時間でスタッフさんを縛った事はほぼありませんでした。
何時間、就業しないといけない。
というルールが無いんです。
だって、リモートなんだもん。
監視カメラ付ける訳にはいかないじゃないですか。
1人1人、スキルも担当業務も違うんだもん。
全員が同じ時間に始めて、同じ時間に終わる必要って無いじゃないですか。
いつまでにこの業務を終わらせてください。
なぜならば、この企画はこの日からスタートし、こういう結果を求めている。
だから、この日までにこの業務を間に合わせる必要があなたにはある。
しっかりと、タスクとその意味を共有し、締切を設定し、早めに終わったらいつでも終業して良い。というスタイル。
(緊急事態に備えて、携帯の充電と電波だけ気にしておいてもらってました。)
タスクの締め切りに間に合うのであれば、途中で遊びに行こうが寝てようが好きにして良い。
でも、終わらないなら四の五の言わずやれ!
そんな感じ。
余談ですが…
当時のスタッフさん達、1人を除いて全員年上だったので、言い方はだいぶマイルドだったと、自分では記憶しています。
グループ全員で企画会議は無理。
これは、私も1年ほど経過してから気付いた事なのですが…
スタッフさん全員でのリモート企画会議は無理があります。
発言をしている人は大体同じ人になり、黙っている人は黙っている。
会議を進めるこっち(私)が気を遣ってファシリテーションをする必要が出てくる。
疲れる。なんか…もう疲れる。
なので、企画会議はいつも3名程度で行っていました。
そこで上がったモノを企画書としてまとめ、担当を振り分け、タスクを選定し、スタッフさんに提案する。
そんなスタイルが自然と確立されていきました。
だから、全体会議は進捗確認がメインになった次第です。
リーダーの仕事は「指示」「管理」「提案」
そろそろまとめブロックです。もうすぐ終わりますよ。
とまあ、ここまで雑多に綴ってきましたが、リモート業務における最重要点はリーダーの業務です。
- 明確で解り易い「指示」を出す。
- スタッフさんのご機嫌を伺いながら、進捗と質の「管理」をする。
- 余力や実力を見極めて、必要な事や新しい事を「提案」する。
まあ、楽ではないでしょうね。
ですが、今後、リモートでの働き方はどんどん加速し、進化するでしょうね。
そう考えた時、リーダーの立場にいる人が、しっかりと頭の中を整理し、必要なモノと不要なモノの選別が出来るようにならなければ、そのグループのパフォーマンスレベルは上がらないと考えます。
時に、テンポが合わないスタッフさんなども出てくるでしょう。
イライラする事もあるでしょう。
私は、そういう時、手の空いてそうなスタッフさんを半ば強引にみつけて「本当に申し訳ないけど、こういう風に助けてあげてくれないか?」という提案をするようにしていました。
私が全体会議で叱りつけるよりも、そうした方が雰囲気も壊れないはずですしね。
その結果、
市川さんは助けてくれない…
影でそんな風に言われたこともありましたが…
まあ、それはそれ(悲)
スタッフの仕事は「タスクの処理」と「コミュニケーション」
リーダーはグループ全体を把握し、個人の進捗を管理する事がメインになります。
従って、そのグループのメンバーさん達の仕事は「タスクの処理」がメインです。
もうね。ここは実力社会です。
リモート業務は変なおべっかやゴマすりが通用しない世界です。
成果第一主義に自然となって行きます。
仕事の処理は「速く」、そして「正確」に。
状況を見定め「柔軟」に。
あなたの仕事が遅れたら、全体の進捗に影響が出る。
そう自覚し、日々の業務に勤しむ事。
厳しい言い方かもしれませんが、現実だと思います。
※これをスタッフさんに理解してもらうためには、全体会議ではなく1人1人の個別対応が必要になってくる。という事がご理解頂けると思います。
そして、出来ればスタッフさんの方から、積極的に上司にコミュニケーションを図る事を意識してください。
タスク完了の報告でも良いです。
困った事の相談でも良いです。
すげ~良くできたから褒めてくれ。
そんな事でも良いです。(空気読んでね)
「報告」「連絡」「相談」です。
ホウレンソウの徹底を、是非、意識してください。
リーダーさんも人間です。
新しい働き方の中で、そこそこのストレスを抱えています。
必要と分かっていても、時に細部にまで目が届かない事もあるのです。
私が組織のリーダーだった頃、スタッフさんから連絡がある事で救われた事が何度もありました。
時に、
いや、今ですか?その相談?
なんて事もありましたけど、自らの立ち位置を、再度自覚できる瞬間でもありました。
俺も頑張らんと…って思えた事が何度もありました。
ストレスに負けず、良い部分をみよう。
入社当初と現在と、働き方がガラっと変わった会社もあるでしょう。
そのせいで多大なストレスを抱えている事でしょう。
でも、これは誰のせいでもなく、政府のせいでも会社のせいでもありません。
疫病という大きなキッカケがあったにせよ。
自然とそういう風に進むようになっていたのだと考えます。
15年ほど前、30歳にも満たない兄ちゃんがこのスタイルで業務を回していたのですから。
それで会社が成り立っていたのですから。
インターネットというモノが普及してから、自然とこういうカタチになっていくことは、予測が出来た事なんです。
大丈夫ですよ。
もう少ししたら、この働き方もちゃんと整備されてきます。
今がいちばん大変な時期だと信じて、リモート業務のメリットに目を向けるようにしてみましょう。
良い事も多いですよ。テレワーク。